vol.33

このページでは、日本各地に潜む物の怪を毎回1匹ずつピックアップ。オリヂナルイラストをつけて紹介してゆきます。




東京の西部、東大和市には丸山台という地名がある。ここには昔狐が棲んでいて、道行く人を化かしたと謂う。立川市の住民はかつて所沢方面に用事があって出掛けた際、この丸山台を通り、ここに棲む狐に化かされたそうだ。丸山台の狐は美しい女性や真っ赤な大きな提灯に化けて道行く人を惑わした。小雨の降る日、三叉路等に現れて、人の行きたい方向とは違う道に誘い込んだりすると謂う。この狐に出会った場合、その場に座り込んで煙草を一服して、気持ちを落ち着かせれば化かされる事はないと謂う。似たような話は近隣の町でも語られており、丸山台の狐と謂えば結構有名だったようだ。地名としてはバスの停留所等に、今も「丸山台」の名前が確認出来る。

<参考文献>「続立川のむかし話」立川市教育委員会発行