このコーナーでは、毎回巷にあふれる様々な商品の中から、その存在自体不思議な物の怪テイストのアイテムをエッセイ風に紹介します。



町の雑貨店や酒屋に比べて商品の顔ぶれに面白みがないコンビニだが、一際賑やかで熱いスペースがある。牛乳の売り場にある500mlパック入り清涼飲料水のコーナーである。以前は牛乳やコーヒー牛乳、100パーセントのフルーツジュースなどが主流で100円を超える物が多かったが、「お試し価格100円」を売り言葉に、果汁分の少ない清涼飲料水や乳成分の少ない乳酸菌飲料等が並ぶようになった。一人暮らしの利用者が圧倒的に多いとされるコンビニに於いて、飲みきりサイズの500mlパックは1000mlパックよりも売れ筋商品。しかも100円という事であれば350mlの缶ジュースよりもお得である。後になってこのお試し価格が適正料金だったと気付いた頃には沢山の商品を「お試し」している事になる。なにしろこのゾーン、変わり種の商品が多く、しかも「お試し価格」と並ぶ殺し文句「期間限定」を理由に商品の入れ替わりも激しい。うっかり買い逃せば二度と口に出来ない商品だってある。参入しているメーカーも雪印や不二家といった大手から、エルビー、タカナシといったあまり耳に馴染みのないメーカーまで様々で、コンビニ100円パックの世界は正に戦国時代の様相を呈している。コンビニに入ると取り敢えず牛乳のコーナーに足を運び、戦乱の様子をウォッチングしてみると面白い。アセロラやアロエ、ナタデココ等、その時の流行りを取り入れた企画物や、メロン味のマミーのように定番商品の期間限定バージョン等、魅力的な商品でいっぱいである。今回紹介するのは高梨乳業のその名も「パインラムネ」。コンビニで発見した時、その不思議なネーミングに思わず手に取ってしまった。「甘いパインをさわやかなラムネ風味に仕上げました。」ってどんな味なんだ!?さらに追い打ちをかけるように目に飛び込む「乳製品を使用しております。」の文字。???。早速購入して試飲。説明は嘘ではなかった...。パインの甘みの後、口に広がるラムネの風味。そして後味は何故か乳製品。コンビニ100円パック戦争はこの夏ついに宇宙戦争に突入した。